生命保険とは何か。小説家の安岡章太郎が手厳しい言葉を残している。いわく最初に思いついた者は「相当に残忍で酷薄な性格の持主だと考えられる」。さすがに言い過ぎだと思うが、よほど腹に据えかねる経験でもあったのだろう▼短編「職業の秘密」は、主人公の「私」が自宅に来た勧誘員にあれこれ迫られ、言いくるめられる話だ…