詩人の谷川俊太郎さんは、人間観察を楽しんだ。カフェで外の席に座り、行き交う人々を眺める。その一人ひとりに「同じ人間、もしくは生きものとしての親近感」を覚え、勝手に名前をつけ、生活の断片を想像するのだと、詩集『普通の人々』に書いていた▼同時代を生きる他者への尊敬と愛があったからこそ、地球の裏側に暮らす人々や、火星人にまで思いを巡らす作品が生まれたのだろう…