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高校野球

大曲工vs明桜

秋季秋田大会(2007年) 決勝

2007年9月23日 球場

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9
大曲工 0 0 0 0 0 0 3 0 0 3
明桜 1 0 1 0 0 0 0 0 0 2

投手

大曲工
明桜

 第59回秋季東北地区高校野球県大会(県高野連主催)は23日、秋田市のこまちスタジアムで決勝があり、大曲工が明桜を下し、優勝した。また第3代表決定戦では、能代が秋田南を破った。大曲工、明桜、能代の3校は県代表として、10月11~15日に盛岡市の岩手県営野球場などで開かれる東北大会に出場する。 粘りの投球、逆転を呼ぶ 大曲工・伊藤将太郎君 9回裏2死二塁、相手打者を内野ゴロに打ち取り優勝を決めると、大曲工主戦の伊藤将太郎君は帽子を取り、汗をぬぐった。県大会5試合すべてに先発し、そのうち4試合を投げ抜いた。疲れはピークだったが、大曲工の持ち味「粘り強く」の精神を体現した。 伊藤君は昨秋の同大会で明桜(当時は経法大付)と対戦。そのときは終盤に打ち込まれ、マウンドを降りた。「完投できる投手に」と、冬の間は毎日走り込んだ。スタミナがつき、球速も約10キロ上がった。 5連投となる決勝の直前、連投に対する不安を打ち消すように、仲間と白板に「粘り強く、最後までやり抜く」と書き、ベンチ脇に置いた。 1回と3回に明桜打線につかまり、2失点。その後もピンチが続いたが、気持ちは折れなかった。捕手の佐々木浩晃君から「単調な配球が読まれている。内角の直球と外角の変化球を使い、球を散らそう」とアドバイスを受け、5回以降は明桜打線を1安打に抑えた。7回に大曲工が逆転に成功したときは「疲れていたはずの体が急に軽くなった」。8回にはこの日最速の131キロを記録した。 大曲工の阿部大樹監督は「チーム精神を体現した投球が、逆転勝利を生んだ」とエースをほめた。