早稲田実vs駒大苫小牧

　剛腕・田中のエンジンがかかる前に点差をつける。早稲田実が見事な先制攻撃で、2日にわたった熱戦に終止符を打った。　1回、駒大苫小牧の先発・菊地から船橋の中前適時打で先取点。早々に田中を引っ張り出すと、2回は2死二塁から、川西が左翼線二塁打を放って突き放した。球威が増す前の直球を、早いカウントから狙い打った。6、7回には白川の左翼線二塁打、後藤の左前安打で加点した。ともに初球。追い込まれてスライダーを振らされる前に打ち、田中を攻略した。　早実の斎藤は対照的に慎重な配球を見せた。スライダーを主体に、直球は甘く入らないよう注意する。2本塁打を打たれたが、得点圏に走者を背負ったのは5回2死一、二塁だけだった。　駒苫も三谷、中沢の一発で意地を見せた。常に先手を許す苦しい展開の中、早実に負けない堅守で緊迫した試合に持ち込んだ。