熊本工vs前橋工

　大きな試合になるほど先取点がものをいう。先に取れば相手は動揺するものだ。　それを熊本工は「野球はツーアウトから」とばかりに4回に奪った。本多が安打して二盗。西本四球のあと古閑が直球を右翼線へ二塁打して均衡を破った。さらに、二、三塁では沢村がカーブに的を絞り三遊間を破る2点適時打。古閑は四球後の初球を狙えの鉄則通りに打って出たのは立派だった。　前橋工は4回、大須賀の適時打で、5回は後藤の適時打でそれぞれ1点を挙げて詰め寄った。しかし、惜しまれるのは2回の無死満塁を逃したことだ。大須賀の3バントスクイズが投前に転がり本塁憤死。1死満塁では松島の3バントスクイズが空振りとなり、当然、三塁走者は本塁をめざしていたために三本間に挟まれて併殺となった。裏をかいた作戦が裏目に出た。　それにしても、両左腕の熱のこもった投球は素晴らしかった。