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高校野球

北陽vs市川

第76回全国高校野球選手権大会 2回戦

阪神甲子園球場

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9
北陽 1 0 0 0 5 3 0 1 0 10
市川 0 0 0 0 2 0 0 0 0 2

投手

北陽 嘉勢→本村
市川 樋渡→野村

本塁打

北陽 嘉勢,辻元
市川

 5回2死、走者無し。市川の樋渡は、そこから四球をきっかけに崩れた。 打席は2番の森田。次打者は、1回に先制本塁打を打たれている嘉勢だ。「ウエーティングサークルにいる嘉勢君を見たら、意識してしまった」 突然制球が乱れ、森田をストレートで歩かせる。動揺した。 このあと嘉勢に左に安打され、さらに四球をはさんで3長打を浴び、一挙に5点を失った。 それまで変化球を主体に、立ち上がりの1点だけで切り抜けてきたが、もう立ち直る力は残っていなかった。 3年前、ベスト8まで進んだ兄卓哉さん(現慶大)を目標にしてきた。ひじの故障もあって、甲子園では兄に及ばなかったが、まだあきらめてはいない。 「野球は続けたい。兄貴に追いつけ追い越せの気持ちは忘れません」。涙で顔をぬらしながら、こう結んだ。