1番打者の打球は、三塁寄りへの力のないゴロ。マウンドから捕球しにいくと、三塁手の声が聞こえた。その顔をみた瞬間、自分のグラブから球はこぼれていた。

 先発した東北(宮城)の2年生左腕、中条善伸(63)に、一回の記憶はここまでしかない…